高取山と高取城跡
奈良県高取町にあります高取山に行ってきました。
子どもを連れての軽登山ができて、私の趣味である城めぐりも出来るということでリクエストを叶えてもらった形です。
高取山には、明治期まで高取城という城が存続していました。
残念ながら建物は取り壊されてしまいましたが、山中の至る所に今なお圧巻の石垣が残される日本三大山城のひとつです。
城跡巡りにハマっていた若き日に一度訪問したことがあったのですが、駆け足で見ただけだったにも関わらず、見事な石垣が印象に残っていて度々思い出すのでした。
当時の写真を見返すと、こんな感じのスケジュールで奈良県の城めぐりに行ったようです。
- 06:00 出発
- 09:00 高取城跡
- 10:40 高田城跡
- 11:30 筒井城跡
- 12:00 大和郡山城跡
- 13:30 城めぐり終了・帰路につく
- 17:00頃 帰宅
訪問日:2009年11月15日(日)独身・彼女無しのとある休日。
翌日の仕事に備えたスケジュールですね(笑)
こんな慌ただしい訪問でも印象に残った山城だったので、登山に行きたい山と問われて迷わず”高取山”と答えたのでした。
アクセス
高取山は奈良県高市郡高取町にある山です。
高取山を絡めたルートは色々アレンジが出来ますが、今回は7歳と4歳の子ども連れなので、コース的には短い壺坂寺~高取城跡を往復するルートにしました。
搭乗口付近まで車でアクセスすることは可能ですが、駐車スペースは3〜4台くらい分しかありません。
搭乗口から本丸くらいまでならスニーカーでも大丈夫ですが、壺阪寺からのハイキングやニノ門方面への訪問も行程に入っている場合は、登山靴で挑まれることを強くお勧めいたします。
高取町観光ガイド ウェブサイトに詳しい情報があります。
https://sightseeing2.takatori.info/takatorijyou/
高取町のサイトからパンフレットもダウンロードできます。
http://www.town.takatori.nara.jp/contents_detail.php?frmId=685
登山記録
壺阪寺の駐車場に車を停めて出発です。
壺阪寺の営業部長(ネコ)
高取山登山口
壺阪寺から舗装道路に出ててくてく歩いて行くと、高取山登山口に到着します。
五百羅漢
高取山登山口から少し登ると、五百羅漢に到着します。
この五百羅漢は、壺阪寺の奥の院(寺社の本堂・本殿より奥にあって、開山祖師の霊像や神霊などを祭った所)で、大きな岩にたくさんの仏様の像が彫ってありました。
私たちは五百羅漢を南巻きに進むルートで進みましたが、危ないと感じる箇所があったし、同じ道に合流するので、北巻きに進むルートが正解だったと思います。
北巻きルートだと、他にも岩に掘られた仏様を拝むことが出来るようです。
五百羅漢を過ぎると少し急登がありましたが、その後は平坦な山道をテクテク進みます。
1Km程進むと舗装された道路にでて、高取城跡の登城口に到着します。
舗装道路は先に続いていて、七つ井戸の麓まで行けるそうですが、登城口より先は通行止めになっていました。
ここで高取城の全体図をお示しします。
壺坂門跡
登城口からは壺坂口門跡を経由して三ノ丸(大手門と二ノ門)の分岐に至ります。
大手門~本丸
お昼近かったので本丸跡で食事にするため、大手門方面へ向かいました。大手門〜二ノ丸〜多聞櫓〜本丸と圧倒されるような石垣の連続です。(感動しているのは私だけという状態ですけど(笑))
映り込んでいる家族との比較で、石垣の高さが感じられます。
この日は天気も良く風も穏やかだったので、ハイキングに来ている方も大勢いらっしゃいました。
昼食をとって元気を回復したところで、ハイキング再開です。
ニノ門方面へ向かいます。
千早門~国見櫓
千早門〜宇陀門〜松ノ門〜矢場門〜国見櫓と巡りました。
二ノ門に至るまでに、4つも関門が設けられていて、恐ろしく守りの堅い城です。攻める立場ですと絶望しそうです(笑)
国見櫓は眺望も良いので、ぜひ行程に入れて欲しいスポットです。
子どもと奥さんはここでおやつ休憩してもらい、その間に私は二ノ門へ向かいます。
国見櫓からニノ門は少し距離があり、また足場もそれなりに荒れているので、連れてきていたらブーイングだったかもなぁと思いながら(笑)
ニノ門
ニノ門の脇には山城では珍しい水堀跡があり、現在も水をたたえた状態で残っています。
猿石
ニノ門のすぐ先の分岐点には猿石があります。
猿石の前を通る道を行くと黒門跡(宗泉寺)方面に、猿石の横に伸びる道を行くと岡口門(明日香)方面へと至ります。
この猿石、看板に以下の説明がありました。
飛鳥の「猿石」と同様に現在の明日香村平田から掘り出され高取城築城の際に石垣材として運ぶ途中にこの場所に置かれたようである。飛鳥時代の製作と考えられている。猿石がのせられている台石は古墳の石材の可能性がある。
猿石の説明板より
飛鳥の「猿石」というのは、明日香村の吉備姫王墓内にある4体の奇石で、この猿石も元々はここにあったものが運ばれてきたと考えられているようです。
なお、高取町発行のパンフレットによると『概ね黒門をくぐった内部を「郭内」と呼び 二の門から三の丸・二の丸・本丸を含む部分を「城内」と区別されていました』とあるので、二ノ門まで見学すれば、城を一通り見学したと言えるのではないでしょうか。
高取城を余すところ無く見学するなら、黒門・岡口門と本丸東側にある吉野口門(吉野口郭)なんかも見学したいところですが,さすがにマニアック過ぎるので自重しました(笑)。
そんなこんなで、たくさん山中を歩き回ったので、帰りは登城口から壺阪寺まで舗装された道を歩いて帰りました。
子どもはさすがに疲れてへこたれてましたが、なだめすかして、変な歌を大きな声で歌ったりしてどうにか駐車場まで頑張って歩き切りました!
高低差 約450m、距離7.5Km、徒歩3時間(休憩1時間)の子どもには大変な行程だったと思います。2人とも頑張って歩ききりました!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
高取山は軽登山と(かなり本格的な)お城めぐりの両方が楽しめる山でした。
あの山中にあれだけの石垣を築いた先人の偉業に感服するばかりです。
岩場などの危険な箇所はないので、子ども連れでも安心して登れる山です。
ただし、トイレが登城口と二の丸にある程度で、売店・自動販売機などはありませんので、水分・食料と万が一の着替えなどは持って行くと良いかと思います。
また、前述しました通り、大人も子どもも登山靴を履いて行かれることを強くオススメいたします。登山靴とスニーカーでは疲労度が全く違いますので。
しっかり準備してあげて、楽しいファミリーハイキング(軽登山)にしてくださいね!
それではまた。