この記事では砥石を使用した刃研ぎについてご紹介します。
切れの悪くなった包丁などを研いであげると家族も喜びますよ!
砥石の基礎知識
砥石はサンドペーパーのように目の荒さによって番号がついていて「番手(ばんて)」といいます。
具体的には、#400、#1000、#5000と表される数値です。
#以下の数字が小さいほど目が荒く、数字が大きいほど目が細かいと覚えてください。
砥石の使い分け
砥石は荒砥石、中砥石、仕上砥石と大きく分けられます。
(番手の区切りは色々見解がありますので、大体の区分程度に見てください)
- 荒砥石(〜#400)・・・刃こぼれを修正する砥石です。
- 中砥石(#800〜#2000)・・・刃物の切れ味を復活させる時に使用します。
- 仕上砥石(#3000〜)・・・さらに切れ味を高めたい時に使用します。
私の使用している荒砥石&中砥石のコンビです。
仕上砥石です。
刃研ぎの準備
砥石を水に浸します。砥石には細かな穴があり、そこから泡が出てきます。
泡が出なくなったら水を含んだという合図です。
砥石の素材によりますので、説明書の指示に従ってください。
砥石が水を含んだら,濡れ雑巾や台座に砥石をセットします。
目的は刃研ぎの際に砥石が動かないようにすることです。
刃研ぎ
刃物(包丁、ナイフなど)を研ぐ
刃研ぎは、研磨と同じように番手の番号が小さい方から大きい方への順序で砥石を変えて行います。
砥石に対して刃物の側面を45°位に斜めにして置き、刃を15°くらい立てて、力を入れずに前後に動かします。
砥石から研ぎ汁が出てくれば研げています。
研いだ面の反対側の刃先を指で触れ、バリのような引っかかりを感じればそれが「カエリ」です。
反対側の刃も同様に研ぎます。
最後に「カエリ」を砥石や新聞紙で優しく除去します。
「カエリ」が残っていると刃の先端が真っ直ぐではないため、切れが悪くなるので、指で軽く触って「カエリ」を感じなくなるまで微調整を行なってください。
ハサミを研ぐ
ハサミは2本の刃を擦り合わせることで裁つ道具です。
ハサミの刃は、1本につき片方についています。
刃研ぎの基本は刃物と同じですが、刃のついていない面(もう1本の刃と擦り合う面)を研ぐのはNGです。
刃の擦り合わせ面に隙間が出来てしまい切れなくなってしまいます。
刃研ぎして「カエリ」が出たらそのままにしておき、刃同士の擦り合わせ(ハサミをチョキチョキすること)でカエリを除去するようにすれば良いです。
刃研ぎの注意点
- 砥石と刃が当たる角度を動かさない
- 研ぐ時に力を入れ過ぎない
- 力を入れるのは背側から刃先に向けて(刃先が手前側なら押す時)
また、砥石を変える時は刃物に付着した研ぎ汁は洗い流してください。
番手の異なる砥石の研ぎ汁が付着してしまうと、砥石の目詰まりの原因となります。
使用後の砥石
使用後の砥石は、陰干しで完全乾燥させてください。
触った感じで乾いたと思っても砥石の中はまだ水分が残っています。
乾いたと思って箱に入れてしまったらカビが生えていました(笑)
個人的な感覚ですけど、1週間くらい放置してからしまうくらいで良いかと思います。
その他
刃研ぎはやり始めると夢中になってしまいますが,研げば研ぐだけ刃は減っていることになりますのでホドホドで終わりましょうね(笑)
砥石のメンテナンス
砥石は研いでいるとよく使う部分(砥石の中央部など)が減って、砥石の平滑性がなくなってきます。
平滑性のなくなった砥石は、刃の面に均等に砥石が当たらないので正しく研ぐことができない状態になっている可能性があります。
砥石の平滑性を復活させるために、砥石を平らにする「面直し用砥石」を使って砥石のメンテナンスもしてあげましょう。
こんなやつです
自分で刃物を研いで切れ味が復活すると、うれしいものですし、ちゃんと道具の手入れをしている感じが私は好きで、つい夢中になってやってしまいます。
刃研ぎは、自分もやってて楽しいし、家族も喜んでくれるWin-Winな遊び?です(笑)
それではまた。